それは祈りのような

すきなこのことをすきかってに

真夏の18歳

クラスの男の子に特別な想いを抱く役を演じていた去年の夏。少し冷やかすような温度も感じるような空気の中、「テーマは、恋です。」17歳と1日の大昇くんはいつもの調子で少し照れ臭そうに、でも凛とした声でこう言い切った。

周りの音は何も聞こえなかった。大昇くんの真っ直ぐで穏やかでフラットな思いが心地よく愛おしかった。

そのたった一言がいつまでも心にこびりついて、染みついて、何度も何度もこの時の大昇くんの姿を噛み締める。ああ、これからも大昇くんに着いていけば大丈夫だ、なんてキラキラするペンライトの海に溺れながら、大昇くんの煌めきに眩みながら心を新たにしたあの日から一年。



たくさんたくさん、大昇くんの心に救われた一年だった。心って目に見えないし結局はわたしの主観でしかないけれど、わたしは大昇くんの心が好きだなと思うし、いろんなひとに自慢して歩きたいほどこの男の子に出会えたことを誇りに思う。整った顔とか透けるほどに白い肌とか衣装映えするスタイルとか生まれ持ったものもすきで困っちゃうくらいだけれど、大昇くんのお仕事に対する姿勢や周りの人に対する態度や届けてくれる思いがいつもまっすぐ芯があって、でもまあるく優しくて、泣きたくなってしまうほどだいすきだ。


大昇くんの17歳の特別を思い出すときりがないし、あれもこれもと欲張って全部宝箱に詰め込んでしまいたいくらいだけど、その中でもうんと特別だったこと。去年の夏の終わりに風邪をこじらせて入院した時、心細い病室で聞いた、お母さんのご飯みたいにあったかいお守りみたいな歌声。「都会の速さに疲れた時は いつもここにいるから帰っておいで」この大昇くんの歌声があったから私は今も都会にいるのだと思うし、ちいさな窓から見た中秋の名月もずっと忘れたくないと思う。

夏の気配がまだ残る帝劇に通ったことも印象深い。DREAMERの大昇くんはひときわ発光していて、感動に満ち満ちていて、天使が喜んでいるようなオーラを纏っていた。ドリボで舞台に立つときの基礎やダンスのバリエーションを学んだのを感じたし、去年の目が回るほどの夏と並行して作り上げたこの舞台はきっと大昇くんにとってかけがえのない経験になったんだろうな。

冬の帝国劇場。大昇くんの瞳から、指の先から、呼吸から、放たれたことばから、ひしひしと感じた"愛の意味"。ひとつも取りこぼさないように、自分の気持ちを大事に大事に抱きしめて、舞台を生きていた大昇くん。必死で役を演じながらも、その舞台が見てるこちらも虚構なのか現実なのかわからないほどの世界の中で思わず溢れてしまう日もあったね。大昇くんの思いをわかってあげることはできないし、わかろうとすることも烏滸がましいのかも知れないけれど、それでいいんだよ、そのままでいいよ、がんばったね、とあのときの大昇くんに届けたい。舞台期間の大昇くんはまるで舞台に命を捧げるみたいに貪欲で一心不乱で私も息を忘れてしまうほどなのだけれど、そんな風に舞台で生きる大昇くんが狂おしいほどすきなのだと気付かされる。

現場のない春と夏。今までごく自然に行われてきたあれこれが突然なくなり、ぷつりと自分の世界とアイドルの世界が分断されてしまったような感じがした。元々交わっていないことはわかっていたつもりだったのだけど、それをまざまざと見せつけられたようで寂しさが募った。アイドルに心酔し夢心地で生きてきた私にとって、色々な制約のある中で"自分の生活"を確立させなければならない日々だったように思う。

もっと言えば、自分にはなにもないということを痛感する期間でもあった気がしていてぐるぐると取り止めのないことを考えては考えることを放棄するようなそんな日々の繰り返しだった。



でもある日の大昇くんが「絶対ね!」と無邪気な様子で約束をしてくれた。ブログの中の何気ない一言だったけれど、その一言が妙に頼もしくて、大昇くんとの間に絶対があることが未来への希望みたいでうれしかった。絶対、絶対かあ。大昇くんの他愛のない言葉でまた世界は輝いて見えて空の青さに気付けたり、花の鮮やかさに見惚れるような自分になった。

2020年の大昇くんはまたうんと力強さを増したように思う。それは見た目ががっしりしたとか、表情が大人びたとか、もちろんそれもあるんだけどそれだけじゃなくて、たぶん心がまた逞しくなった。今までが弱かったとかそういうことを言いたいのではなくて、元々大昇くんが持っていた信念や芯がより太く、そして具体性を増して大昇くんというアイドルの根底を揺るぎないものにしているのだろうと思う。

出会った時もそのあとも、明るさと同時にどこか繊細さや儚い雰囲気を纏っていて、そこが惹かれた一因でもあるのだけれど、大丈夫かな、大丈夫かな、なんて勝手に余計な心配をしながら大昇くんを見つめる日も少なくなかった。けれどこの夏の大昇くんはどこをとっても、足取りがしっかりしていて立ち姿に威厳があって、なにか余裕のようなものを含んでいて、そしていつにも増して大らかに見えて、成長がとても誇らしかった。




よく見慣れた、愛しい愛しい椅子に大昇くんは腰掛けていた。温かくやさしい歌声で紡がれたのは芸術に昇華された岩﨑大昇というアイドルそのものだったのだろう。だから暗いところにとどまっているだけじゃなくて、うなだれて涙を流し続けるわけでもなくて、前を向いて歩き出して歌をうたったのだろう。

舞台に立つときに遠く遠く上を向く大昇くんがすきだ。スッと背筋を伸ばして足を揃えて、まっすぐ見据えるあの尊い姿をいつも思い出す。アイランドで見たあの姿と、今日の姿が同じだったからうれしかった。私にとって大昇くんはやっぱり、人生辛いことも悲しいこともたくさんあるけれど、でもそれだけじゃないことを教えてくれるアイドルだ。だからこそ"人生ってうれしい"なんだよって、いつもいつも教えてくれる。

大昇くんのソロの後、ゆったりとバトンを繋いで、金指くんが慈しむようにバトンを見つめるところすごく幻想的だしすごくすごく愛って感じでそのくだりだけで泣けてしまうし、その後にショー音楽と和コーナーが続くの、約束を大事にする美少年らしいなって、6人が大事にしてるものを私も大事にしていきたいななんて思う。




17歳の大昇くん、ほんとにほんとにたくさん心を掬い上げてくれてありがとう。心ない言葉に傷ついた日も自分の無力さに打ちひしがれた日もひとりぼっちのような気がした日も大昇くんが私の世界にいてくれたから、アイドルとして輝き続けてくれたから、陽だまりみたいに温かい愛を届けてくれたから。悲しいこともつらいこともあるけど、それだけじゃないぞって思う力をくれてありがとう。

こんな柔らかで誠実でまっすぐな男の子の夢が叶わない世の中なんて信じない!絶対絶対大昇くんの夢は叶うし一億年先も幸せで笑っていてほしい!少しくらい私が悪いこと引き受けるからたくさんたくさん光が降り注いで欲しい。やさしい人に囲まれていて欲しい。大昇くんが生きたいように生きられる世界であって欲しい。

18歳かあ、ついこの間までふよふよもちもちって感じのおとこのこだったのになあ、曲に入り込んだ時の切なさや色気の滲ませ方が本当に上手になって、表情もその時々でコロコロ変わるようになって、踊りはしなやかで伸びやかで、ほんとうに成長は早い。だからこそ一瞬も見逃したくないし、こんな時世の中、見守らせてくれたことが嬉しかったな。うぅ〜たまには目線泳がせてよ、胸キュンのときはあの気まずそうな顔してよ、左手だってそわそわさせてよ〜なんて寂しくて仕方ない私もいるけれど、やっぱり、やっぱりそれよりもうれしくて愛しい。17歳の大昇くんも365日余すことなく大好きだったし、そのすきは増すばかりだから18歳もきっと大昇くん以外はありえないのだろう。

18歳ももっともっと活躍して、大昇くんがやりたいことたくさんできますように。やっぱり大昇くんには舞台が似合うから、いつかまた舞台に立つ大昇くんが見たい。そして私もそこで息をしたい。



大昇くん、18歳のお誕生日おめでとう。
生まれてきてくれてありがとう。
アイドルで居続けてくれて、本当に本当にありがとう。





2020.8.23