それは祈りのような

すきなこのことをすきかってに

硝子色の時間、封じ込めて


布が剥がされて、そこにいるのは世界一だいすきなアイドル。



何度見ても慣れない。センターの少し左側。何度見ても心の奥底から"あぁ、この子が大好きだ。この子しかいない。"と妄信的な感情が一気に溢れてくる。きみの姿を捉えてしまえばそれが最後。ラストまで一切目を離すことができない。


今年もまたイルミネーション輝く日比谷に通う冬がやってきた。また、と言えることが何よりもうれしい。冬の空気は凛と澄んで張り詰めて、傾いた陽が無機質で雑多な街並みを照らしていた。そんな風景すらふと綺麗だと思えたのはきみに会えるからだろうか。いちばん星を目指して大昇くんのいる帝国劇場に導かれるように、半ば吸い込まれるように歩いてゆく。

大昇くんの"出てるところ全部見せ場です!!出てなくても探してください!!"という無邪気なお願いが大好きでまあまあ律儀に遂行してるおたくなんだけど今回のジャニアイはほとんど出てない時間がないくらいずっと出ずっぱりで大昇くんの課された役割、立場の重さを実感した。



もう、まるっきりこどもではないのだ。ずっとこどもでいたい、なんて言うけれど着実に成長しお兄さんになっているのがわかる。見た目だけではなく、心がぐんぐんといろんなものを感じて吸収して豊かに育っているのが。


本当に、本当に場面ごとにいろんな表情ができるようになったね。緊張も不安も、寂しさも辛さだってきっとあったよね。それでも、スポットライトを浴びて上を向いてそこにいてくれたね。たくさんたくさん笑顔や歌声を届けてくれたね。

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顔が客席に見えていない時でも気を抜かない指先と脚の角度の美しさ。暗い照明でも特徴的なアドリブの動きで出てきた瞬間あ、好きな人だ、って心臓が跳ねた。

だいすき!!!!が身体中から溢れて目に見えるようだったノイナ。ソロの「えっへん!!😆」って感じの歌い方が可愛かったしニコニコの笑顔とちょっぴり上から見下ろす目と転がす舌が愛おしくてたまらなかった。いつまで経っても初演JWの亡霊だったので赤衣装白手袋の大昇くんが見られたのは嬉しかったなあ、。人生の1ページがやっと捲られたようで。

平野とゆうぴと3人で歌ったfour seasons。周りの子からよかった!って言われることが多くて私まで嬉しくてくすぐったくて宝物のひとつにすぐ追加された。

歌い終わって暗転して、ほんと一瞬表情が見えることがあるんだけど大昇くんはその一瞬まで"アイドル"の顔をしていて、この場面に限らず私はどんな表情も仕草も見逃したくなくて舞台袖に捌ける後ろ姿まで見届けているのだけれど大昇くんがダレてるところって本当に見たことがなくて、どんどん信頼が膨らんで積もっていく。


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かいちゃんの「人が人を思う気持ちに俺たちは救われてきた。俺は、愛を信じたい。」という切実な声に呼応して大昇くんが微笑んで上手から歩いてくる。


「僕はひばりさんの曲で愛の本当の意味を知りました。」


そう言って夏から育ててきた愛燦燦を歌い続ける大昇くんが私には愛そのものだったように見えた。


優しい。深い。柔らかく暖かい。大昇くんの歌声が持つ優しさってなんだろうってずっと考えていた。夏から歌い続け、聴き続けてきた愛燦燦だけれど冬の愛燦燦を聞いた時、本当に、本当にびっくりした。この子の持つ温かさってなんなんだろう。

『今までの人生つらいことも、かなしいこともたくさんあったよね。でも、それだけじゃなかったよね。』

押し付けでも励ましでもなんでもなく、ただただ隣で寄り添ってくれるような感覚。ふしぎだね、うれしいねって微笑んで手を差し伸べてくれるような。後半にかけてぐんぐん成長していく大昇くん、客席に語りかけるような、問いかけるような目線はあまり見たことがなかったからそれを見た瞬間じわじわと泣いてしまった。まるでひとりで泣いてるちいさい頃の私や、やりきれなくて泣いてる社会人のいまの私まであの大きな手で包み込んでくれるようで(勝手に)ひどく安心してしまう。

ドリボの時に光一くんに貰った「歌うときは話すように歌うんだよ。」というアドバイスが大昇くんの中に根付いたのだと思う。言葉のひとつひとつをぽとり、ぽとりと大切に届けてくれる。

もうずっと、大昇くんの「人生ってうれしいものですね」のフレーズが大好きでこの言葉の持つ魔法に救われ続けてきた半年間だったのだけど、今回冬の大昇くんに出会って「人生ってふしぎなものですね」って言葉に改めてハッとさせられた。

Jr.担に戻ってきたことだって、こんなに年下の子を好きになったことだって、出会ってから今日まで1日だって好きの気持ちが減ることがなかったことだって、ふしぎだ。ふしぎだけどこういう運命だったのかも知れないともぼんやり思う。あの友達と出会ってなかったら。辛かったあの時期がなかったら。こんなにも優しい気持ちを知ることなんてなかったんだろう。

「ジャニーさんにもよく聞こえるように」と納得が行くまで何度も練習した大昇くん。人生や愛について17歳のまっさらな心で向き合い続けた大昇くん。そして1日も休まず、笑顔でステージに立ち続けた大昇くん。

全部全部、温かい愛だったなあと思う。

2幕の「悲しいことも、さみしいことも辛いことも全部この宇宙に置いていこう」ってセリフがまたやさしさの追い討ちで、全部抱え込む必要なんてないんだ、少しずつ荷物を下ろしたって、ひとつずつ忘れたっていいんだ、と、瞳を輝かせて微笑む大昇くんにいつだって救われている。

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ライフルもバトンもアーチェリーも去年の大昇くんはどこにいっちゃったの?とちょっぴり寂しくなってしまう程堂々としていてスキルアップしていて本当に輝いてて格好良かったなあ。あんなに複雑な演目なので際どいトスが飛んでくることも時々あったのだけれどさすがの反射神経でさらっとこなしている(ように見えた)姿に何度も惚れ直した。1年前の大昇くんのハードな技の時のダルそうな目だって、むっと口が尖るところだって大好きだったけどあんなに真っ直ぐな目で、微笑んでこなすようになった。

演技の幅が増えた。実年齢よりも幼く、茶目っ気たっぷりの演技があんまりに切なくて、切なくて尊かった。「本当に宇宙が自由と夢の場所なのか、わかんなくなっちゃった…!」こどもの純粋な無邪気さってどうしてこう、泣きたくなるくらい切ないんだろう。野郎組で、DREAM BOYSで培った演技力から、さらに毎日いろんなものを吸収して磨き上げているのが伝わってうれしかった。

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クラブばりのEDMの最中暗闇に浮かぶシルエット、会場を煽る両手、挑発的な目。あぁ、あの目がすきだ、いつでも何度見ても高揚する。

髪を振り乱して、声を荒げて毎公演命を燃やすように披露していたSUPER BOYS。息が止まって咽せこんでしまいそうになるくらいの6人の気迫と覚悟。美少年の2019年の答えがそこにあった。自分たちの武器はなにかと模索し続けた日々の途中で恩師と共に見つけ、大切に育ててきた和のステージ。さらに磨きあげて美少年にしかできないパフォーマンスに、ちゃんと自分たちのものになっていたよ。初日のパフォーマンス後の感嘆が漏れたような空気が忘れられないし今でも少し誇らしく思い出す。

大昇くんのパフォーマンスはいつも感情の蛇口が全開なので見ているこちらが苦しくなってしまうほど。曲の感情をどばどばと溢れさせていたAll I NEEDも闇突きも、暗闇で手探りでもがいているような大昇くんを全力で愛していた。伸びた前髪がはらりと目にかかり、その隙間から見える眼光が好きだった。

いつだって音楽を全力で生きる大昇くんに傾倒している。

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あの日から、大昇くんの涙を目にすることが多くなった。

DREAM BOYSや今回のジャニアイで実際に見た涙も、美少年密着のドーム公演や最近放送されたKINGのROTでも。

どうしても好きな人の涙を見るのは苦しくて、つらくて、そのたびに大昇くんには笑っていてほしいなあ、そんな顔して泣かないで、なんて思ってしまう自分がいた。


でも千穐楽を終えた今の自分の気持ちは少し違う。

どんなに涙が溢れてもまっすぐ上を向いて背筋を伸ばして立っている大昇くんがそこにいたから。「あれは汗ですよ」って笑う大昇くんがそこにいたから。

LGTEで前に進んでくる大昇くんはいつもいつも覚悟の決まった、意思のある目をしていたから。



この子は大丈夫だ。悲しみをさみしさをきちんと受け止めて、かなしいよ、さみしいよって言える強さがある。器の広い先輩も、気持ちを分かり合える仲間もいる。いっぱい泣いて、ちゃんと悲しんで、行きつ戻りつ揺れながら絶対に今よりつよくなれる。


泣かないで、なんて気持ちに蓋をするのだけが上手くなってしまったおとなの馬鹿な願いだ。

泣いていいよ、って赦してくれる座長が大昇くんの側にいてくれてよかった、本当によかったね。







布が剥がされて、そこにいるのは世界一だいすきなアイドル。

希望や夢や愛を沢山届けてくれるアイドル。

ひとりのおとこのことしての面にも少しだけ触れてしまったこの半年だった気がするけれど、やっぱり大昇くんがステージに立ちアイドルとして見せてくれる部分を大事に、大事に見つめていたいと再確認する期間だった。





あの日、違うエピソードを披露して会場全体が温かい笑いに包まれて、照れてふにゃりと笑う大昇くん。


曇りの日にせめてと明るい服を選んだ大昇くんと変わってなくて心がぽかぽかして、人の幸せのために動ける大昇くんを好きになれて本当に幸せだなあって少しだけ泣いた。

だから今日もどうか祈らせてほしい。大昇くんのその柔らかい心が、豊かな感性がいつまでも守られますように。温かい愛がたくさん降り注ぎますように。いつまでも好きな場所で輝けますように。





全72公演1日も休まずステージに立ち続けた自分にはなまるあげてね。今年の冬もたくさんの幸せをありがとう。本当にお疲れ様でした!